BWR形(沸騰水型軽水炉)の定期検査時の漏洩試験の主な項目











原子力発電所の構造について  


 福島第一原発1号機建造の様子





  福一1号機〜4号機の内部構造






3 黒鉛炉
別名兵器炉とも言われているほどプルトニウム239を生成しやすい原子炉で、チェルノブイリはこの兵器炉の改良型でした。
4 高速増殖炉
軽水炉、重水炉、黒鉛炉共に中性子減速効果のある冷却材を使用していますが、増殖炉では減速効果がある冷却材を使用しません。
理由は高速中性子でしか核分裂を起こさないウラン238やプルトニウ239を燃料に使用するためで、別名高速中性子炉とよばれていて、天然ウランに大量に含まりるウラン238からプルトニウム239を生成しながら核分裂を繰り返すことから増殖する意味で増殖炉と呼ばれ、減速材を使わず高速中性子を使う事から高速増殖炉と呼ばれます。
日本では「もんじゅ」が現在、事故のため稼動を休止しています。

航空母艦・潜水艦などに使用されている原子炉は加圧水形軽水炉が主流を占めていて、特に密閉型として燃料交換をしなくても良い様に高純度のウランを燃料にしています。
船の寿命は原子炉の燃料によって決まります。



沸騰水形軽水炉のスクラムを中心とした制御系統

スクラム(緊急停止)制御は、制御棒を全挿入して主蒸気隔離弁を閉じてタービンに行く蒸気を遮断して原子炉のみの運転と制御棒の制御で未臨界モードにします。
スクラムによって未臨界モードになった時は再循環ポンプとジェットポンプ、サプレッションプールから炉心冷却をする循環系に切り替わり、配管系統が損傷した時のリスクから免れるために原子炉本体だけで冷却が続行されます。

今回の事故の様に圧力が上昇した場合は、逃がし安全弁が作動して圧力容器を保護する構造が備わっています。
この逃がし安全弁も万一の故障に備えて電機作動系統と機械的作動に分類され数系統が装備されています。



原子炉は1年に一回の定期点検が義務付けされていますが、実態は上図の様な簡単なもので、圧力もれテストが主体となります。

ベントについて
菅総理がベント(減圧)問題で揺れていましたが、実はベントなどをしなくても減圧は自動で発生します。
まず第一に圧力容器は一定の圧力まで達すると(二つ上の図を参照)主蒸気隔離弁手前にある逃がし安全弁から自動的に圧力は格納容器に放出されます。
圧力容器に逃げた圧力はサプレッションプールと言う圧力制御室のプール(上図のドーナッツ状の筒)に導かれて高い温度を持っていた蒸気がプールで冷やされて圧力を下げます。
冷やされて腹水して増えた圧力制御室の水はポンプを使って圧力容器の冷却水として使われ、正常運転であればこの循環をまり返します。

今回の事故の場合はこの循環が出来なくなってしまいました。
したがって本来は冷却水として使われるはずの圧力制御室の水位がどんどん増し、冷やしきれない状態になったのです。
冷やし切れなければ圧力の上昇は止める事が出来ません。
そこで非常配管としてベント弁が存在するのですが、このベント管は合計8本存在し、8本には電動と手動の二つが備えられています。
そのどちらも作動しなかったら?
安心してください、もう一つ安全回路があり真空爆破弁と言う圧力が限界値に近づくと勝手に作動しベント(減圧)してくれるバルブが存在します。

以下は構造図


  

配管や格納容器から圧力破壊を防ぐためにわざと弱い部分を作ってあるのです。
正門のモニタリングポストの線量からして、3月12日の午前4時には作動していたはずです。
正門のモニタリングポストは午前4時40分から急激に上昇しているのです。
ベントが遅れたのが今回の事故の原因ではないのです。
ですが、何とこの爆破弁の作動を3月11日にテレビ局で話した大学教授は放送局から追放されてしまったのです。
放送業界も隠蔽に加担していたのです。

福島第一原発、1号機の建造中の写真

今後、解体時にしか見る事が出来ない一号機の姿です。
下の丸いドームは格納容器の蓋になります。
外側の容器は格納容器になり、この中に圧力容器が収納されています。
下の丸いドーナッツ状の物は圧力制御室(サプレッションチャンバー)です。
この圧力制御室の中は原子炉冷却のためのプールがあります。
このプールと格納容器は8本のパイプで繋がれていて格納容器に溜まる蒸気をここで冷却して水に還元します。
いわゆるベント(減圧)作業はこの圧力制御室の圧力を外に逃がす作業で合計8本のベント管があり、電気的に行う弁と、手動で行う弁があります。
この弁から圧力を逃がす行為をウエットベントと言い放射能まみれの蒸気を水で、ある程度浄化した上でさらに排気塔と言うフィルターを通した上で大気放出されます。

原子炉の基本構造はただの容器でしかありません。
燃料集合体は放っておけば臨界に達する様に作られています。
格容器はこの臨界によって発生する放射線や放射能を閉じ込めているだけの容器に過ぎません。
この様に色々な容器など無くても臨界は発生しますし、エネルギーも生み出します。
ロシアや中国の原子炉は格納容器すら無いのです。
もちろん北朝鮮も同様です。
一度事故を起こせば、チェルノブイリと同様になります。

難しく考えがちですが、原子炉の構造などは炉心(燃料)を包み込む容器であり、炉心を単に冷やすだけの装置でしかないのです。
ですが、この安全に対してのキャパシティーを大きくするために改良に改良が重ねられています。
MARK-I初期型からMARK-I改良型、MARK-U、MARK-U改良型
ABWR形と改良が行われ、MARK-Vへと新化しています。
MARK-Vはまだ何処にも採用されていませんが、計画中の原発はこのMARK-Vで設計されています。
MARK-Vの特徴は建物すべてが格納容器になるていると言うキャパシテーの高いものです。
輸出計画されている原子炉はすべてこのタイプです。

皮肉なもので、福島第一原発の一号機はすでに廃炉計画中で、7号機稼動後に廃炉になる予定でした。
同形機の浜岡一号機、2号機はすでに廃炉として稼動していませんでした。

自然の猛威は人間の計画など無視します。
原発には設計者を常駐させるべきで、一番正しい判断が出来るのは設計者であり不慮の事故に対して正しい判断を下せます。


原子炉の種類

原子炉には幾つもの種類があります。
1 軽水炉
沸騰水形軽水炉と加圧水形軽水炉の二つがあます。
軽水とは水の事で、水を冷却材と減速材として使用します。
日本にはこの2種類が使われています。
プルトニウム生成純度が低く最も兵器転用出来ない炉とされています。

2 重水炉
水の変わりに水素同位体の重水を使う事から重水炉としています。
天然ウランを核分裂させる事が可能ですが、高価な重水とウラン238が多く含まれる天然ウランを使用する事から、プルトニウム239の生成が多く兵器に転用される可能性があります。